日々好んで読んでいる本のただの感想です。
第1回 読売新聞社会部編「味なもの」(1953 現代思潮社)
 筥崎宮の放生会に開催される古本市で購入。昭和28年の東京の名物と食べ物屋に関するエッセイ集です。 目次をひらき、それぞれのタイトルを読んで即買いました。

 例えば、
   スラリと切れるビフテキ(ビフテキって死語?)、
   宵越しのタネを使わぬ天ぷら屋、
   尻尾までアンの入った誠実さ(この2つなどは五・七・五ですね)、
   渡米もするいなりずし、
   少女趣味のテンプラ  など。

 筆者は歌舞伎役者、画家、女優、政治家など一流の味を知っていそうな人たちばかり。 文章は軽妙洒脱で、さし絵もそれぞれの文の書き手が描いていて味がある。 かなり年数が経っているので、現存しているかわかりませんが、喫茶店、そば屋、ロシア料理店など、ああ行ってみたいと思うお店がいくつもありました。読み終えるのがもったいないくらいでした。

 古本につき、どうしても読みたくなった時はご一報ください。喜んで貸し出し致します。


トップページへ