日々好んで読んでいる本のただの感想です。
第8回 本上まなみ「ほんじょの虫干。」(1999年 学習研究社)
 本上まなみさんのエッセイを読んでいたら、尾崎放哉(おざき ほうさい)の句が引用されていました。尾崎放哉とは、明治〜大正時代の人で、 五・七・五にとらわれない自由律俳句の作家です。現代の人にも解るいい句を沢山残しており、その人生だけでも興味深い人物です。詳細はまたの機会に書くことにします。

 早速、図書館の友であるKさんに「本上まなみは私達と同じ匂いがする。「咳をしても一人」を引用していたよ。」 とメールすると「美人なのにねぇ。いるのよねぇ。」と返ってきました。

 女優としての本上さんは飛脚のドラマを2回くらいしか見ていないから何ともいえませんが、 あるTV番組を見て、友達になったら楽しいだろうなあと思っていました。 何だか興味の対象と考え方が限りなく似ているのです。 最近ご結婚されて、お相手がかなりの年上と知って、やっぱりねと思いました。若い人では相手はつとまらない感じです。

 「本上まなみの極私的京都、極私的大阪」というその番組は、地元大阪・京都のお寺を訪れたり、動物園でシロフクロウを見たり、 花名刺(舞妓さんが持ってるものです)をつくったり、カルタつくりの名人と花札で対決したりします。 どれもが一緒に行きたいと思えるコースでした。なんとこの番組はビデオ、DVD化されています。

 原稿は原稿用紙にえんぴつで書くそうですが、本の中でもほんじょワールドは体験できます。猫好きで、眼鏡派で、鶯まなみという名前で短歌を詠んだりもします。それに山登り。 読書好きで、嵐山光三郎さんの『文人悪食』を読んだと書いてありました。偶然にも私も読んでました。 二葉亭四迷の『浮雲』、林芙美子の『めし』などがお好きだそうです。普段の生活から面白いことを見つけて楽しもうっていう心でいっぱいです。

 自ら撮影した写真&文の『ほんじょの天日干。』、エッセイ『ほんじょの鉛筆日和。』と3部作読んでみましたが、『虫干。』でほんじょさんの基本的な生活状況を知ってから他のに進むことをお勧めします。

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