♪♪♪♪♪ 第3回 朝の音楽 ♪♪♪♪♪


 何年か前、岡山の後楽園(風光明媚な大公園)のそばを通勤で通りかかった朝、派手な車がプリンスの「パープル・レイン」を大音量でかけていた。一級河川・旭川の水面にとうとうと響きわたるプリンスの切ない歌とギター。「パープル・レイン」って朝聞く曲じゃないよなーと思いつつ自転車をこいだ。

 数ヶ月前の土曜日の朝、その日は仕事だったので7時15分からピーター・バラカンのラジオを聴きながら仕度をしていた。そしたら第1曲目が前川きよしの「東京砂漠」だった。たしかに「東京砂漠」は名曲かもしれないけど、土曜日の朝だよー。その日は一日仕事をしながら頭の中で「あなたがいればー ああ辛くはないわー この東京砂漠ー」と鳴り響いていた。

 目覚めとともに聞く曲はどんなのがいいのだろうか。きっとひとによって違うはずだ。自分にとってなにがいいのか考えてみた。

1.にぎやかすぎないもの (低血圧だから)
2.でもゆっくりすぎないもの (寝てしまいそう)
3.勤労意欲をそがないもの (ニコとか聴いたら部屋にこもりそう)
4.詩的でないもの (たそがれてしまいそう)

 いろいろ試してみた結果、ケビン・エアーズ、シド・バレット、アレックス・チルトンがしっくりきた。わたしの朝は肩の力の抜けたおやじの歌声とギターで始まる。


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