♪♪♪ 第9回 私の「美男列伝」 その1 ♪♪♪


**** その1 プリンスの巻 ****

 7月のある土曜日の昼下がりにたまたまラジオをつけた。この、長年聞き馴染んだ歌声は・・・プリンスだった。なんとギターでの弾き語りのライブだった。プリンスの弾き語りなんて初めて聞いたけど、プリンスのエキスがぎゅっと濃縮されているようで、素晴らしかった。演奏したのは、「Cream」などの新旧のヒット曲数曲だったけど、何を演奏してたのか忘れた。というか、瞬間瞬間に釘付けだったので、何を弾いているのかはどうでもいい心境で、ただプリンスの世界に吸い込まれていた。
 後で聞いた話ではプリンスは紫のアコギを弾いていたそうだ。やっぱり、ギターも紫なんだ・・・。

 プリンスとの出会いは「パープル・レイン」がヒットしていた頃。私は14歳くらいだった。MTVかなにかでプリンスの初期のころのプロモーション・ビデオがかかっていて、それが衝撃的だった。プリンスは黒のビキニのパンツ一丁でくるくる踊っていた。顔はひげ面。ちょっとひいたけど、そのとき私は思った。「先頭を走っているひとは、孤独なんだ。」
 プリンスは最初からずっと、先頭を走ったまま今に至っていると思う。「この人と同時代に生きれて良かったー」と思えるのは、私の場合、プリンスと千代の富士だ。


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